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【広報取材】津久井在来大豆 カレーで認知向上へ
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南区の相模原ギオンスタジアムで2月9日、市の特産品の一つである津久井在来大豆をふんだんに使った「津久井在来大豆のベジキーマカレー」がお目見えしました。元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗さんとフレンチシェフである弟の廣瀬康二さんによる兄弟コラボレーションで、同大豆の認知向上に取り組みます。
俊朗さんは選手として体作りが最も大事な現役時代から食にこだわり、トレーニングの量・質・目的によって食事内容を変えてきました。当時から栄養補給に最適な低脂肪・高タンパクの大豆に注目し、みそをはじめとした発酵食品への造詣も深めています。現役引退後は㈱HiRAKUを立ち上げ、メディア出演や講演の傍ら、鎌倉市で甘酒や発酵食品を使ったメニューを提供するカフェも営んでいます。
今回、同社では「津久井在来大豆をアスリートめしに」プロジェクトをスタートさせました。「さがみはら農産物ブランド協議会(事務局:相模原市農政課)」とジャパンラグビーリーグワンで活躍する同市のホームタウンチーム「三菱重工相模原ダイナボアーズ」の協力で、若い世代にも親しみやすい形で同大豆の魅力を紹介。特産品としての認知向上や地域活性化を目指します。同大豆を長年守り続けてきた農家へ感謝と敬意を込め、「アスリートめし」という新たな視点から魅力を発信していきます。
カレーを開発した康二さんは現在、東京都内でフランス料理店を営んでいます。東京農業大学在学中には日本農業新聞の記事を通じてマイナー食材にも馴染みがあるといいます。康二さんによると、カレーは動物性タンパク質を使用せず、同大豆をはじめとした植物由来のみを使用。開発では、同大豆の甘さや食感を生かすため水煮せず、蒸しあげました。同大豆の特徴の一つであるゴロゴロとした粒の大きさが一目で分かり、食欲をそそります。
カレーはこの日、同スタジアムで行われた公式戦のスタジアムグルメとして販売。用意した220食は、正午の販売開始前から訪れたラグビーファンが列を作り、2時間ほどで完売しました。康二さんは今後、トレーニング後に消耗した栄養素を効率よく補給できるメニューの開発も考えているといいます。
康二さんは「まだ世の中に知られていない野菜を使ったメニューの開発を通じて、消費拡大につなげていきたい。地産地消にも貢献できれば」と意気込んでいます。 俊朗さんは「大豆に限らず、地域の貴重な農産物を守り続けてきた生産者の思いを伝えていきたい」と話しました。