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【広報取材】伝統のみそ作り 科学的な理解を目標

容器にみそを詰めていく生徒

 県立相原高校食品科学科では、食品の原料生産から加工・販売を科学的に理解するための基礎的な知識と技術を習得し、地域社会や食品関連産業に貢献できる人材育成を目標にさまざまな授業を展開しています。

 同科ではこうした授業の一環で、昔ながらのみそ作りを50年以上にわたって取り組んでいます。みそは「相陵味噌(そうりょうみそ)」の名称で消費者にも提供され、地域住民を中心とした根強いファンに支えられています。

 9月24日と10月1日に行われた授業ではそれぞれ、2年生の生徒17人が出席。昨年秋に現在の3年生が仕込み、9~10カ月ほどの熟成を終えたみそのパック詰めをしました。

 生徒は先生からの作業説明を受けた後、作業工程ごとに配置。みその充填担当や閉めやテーピング、総合ビジネス科の生徒がデザインしたラベル貼りを担当しました。効率よく作業を進めるため生徒自身が考え、作業が滞留している担当を手伝うなど、互いに声を掛けながら進めていました。最後に製品を金属探知機に通し、異物混入がないかなど安全を確認しました。

 同校では今後、条件が整えば将来的に地元の津久井在来大豆を素材に取り入れていきたいとしています。「相陵味噌」は、総合ビジネス科が授業の一環として行う販売実習「相原夢工房」などで販売。850㌘350円(税込)。

  同科の蛭田敏也教諭は「みそ作りは日本で1000年以上続く醸造方法。生徒には、伝統的な経験を基に作られてきた製法を、授業で科学的に理解しながら取り組んでもらいたい」としています。