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【広報取材】休耕田でサトイモ試験栽培
麻溝地区で緑地管理や造園業などを営む座間友和さんは、同地区の相模川沿いにある休耕田でサトイモの試験栽培を今年から始めました。水田の土とサトイモの相性の良さに着目し、耕作放棄地対策の一環として期待が膨らんでいます。
座間さんは今年、同地区の1.5haの水田で神奈川県の奨励品種米「はるみ」や「てんこもり」など5品種を育てています。同地区では、高齢化などで耕作されない農地が増えつつああり、座間さんはその光景を見て「優良な農地をそのままにしておくのはもったいない」と以前から感じていました。また、知人から「サトイモは水が重要な作物」と聞き、水田の土との相性が良いのではないかと感じていました。これをきっかけに、休耕田をサトイモなど他の作物で維持しながら、水稲栽培の復活へつなげていきたいと考えています。
座間さんは先輩農家から1aの休耕田を借り受け、約30~40㎝畝立てて試験栽培に取り組んでいます。今年は「土垂」「大野イモ」「セレベス」など5種類約30㎏を植え付けましたが、発芽率が1/2~1/3という結果でした。座間さんは作業日誌などで栽培過程の記録を取り、来年の栽培テーマ設定などへつなげていきます。試験栽培を数年重ね、最適な栽培方法の確立や収量・品質など一定の結果が出るまで続けるつもり計画です。
座間さんは試験栽培の構想段階から、麻溝支店の営農指導員と連携。除草方法は事前に除草剤の種類や効率的な作業がないか営農指導員へ確認しました。圃場の外周は刈払機を使い、畝間は除草剤をまきます。散布時には農薬の飛散防止のため、散布機のノズルにカバーを付けるなど、配慮しています。 座間さんは「米作りが続くこの地域で休耕田を荒らさずに守り、新規就農者にも作付けを勧めていきたい。水田を耕作地として使いやすいものと呼び掛けていきたいです」と意気込んでいます。