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【広報取材】観光イチゴ開園へ 数年かけて技術蓄積

開園を間近に控え笑顔の大貫さん

 

 相模大野地区の大貫新一さんは、2月中にイチゴ観光農園「Farm Big Lucky’s(ファームビッグラッキーズ)」をオープン予定です。首都圏の大動脈である国道16号線沿いにあり、小田急線相模大野駅やJR町田駅からも至近で、市内で最も都市化している地区での開園に注目が集まっています。

 

 大貫さんは代々続く農家に生まれ、就農後は父親を手伝いながら葉物野菜を中心に営農。近隣には同世代の仲間も多く、切磋琢磨している。大貫さんによると、同地区では約50~60年前に数件の農家が露地でイチゴ栽培が行われていた記録があるといいます。今回のオープンで実に半世紀ぶりに復活となります。

 

 8年ほど前から市内の先輩農家にイチゴ栽培の誘いを受け、県内の同級生が昨年イチゴ観光農園をオープンしたことで刺激を受けていました。また、毎週土曜日にJA相模大野支店の敷地で近隣農家と開く「相模大野朝市会」にも出店していた大貫さんは、そこで地域住民とのふれあいを経験し、「消費者が喜んでいる姿を間近で見たい」「この地域にない品目を栽培したい」と一大決心。数年前から同地区では見られないアスパラガスやブルーベリーの生産にも乗り出していて、イチゴを加えた3本の矢を主力として自身の営農を特徴づける。

 

 オープンに先立ち、市園芸連絡協議会いちご部会「さがみはらいちご倶楽部」と「神奈川イチゴの会」に加入。数年にわたり、部会員から栽培方法やシーズン中の農園の運営ノウハウなどを学んできました。

 

 圃場では6.6a(約200坪)の面積で、県の奨励品種「かなこまち」や「紅ほっぺ」、「おいCベリー」の3種類を栽培。来季以降は品種の増加を見据えています。家族連れでもゆったりとイチゴ狩りを楽しめるよう、通路の幅を広く設定しました。

 

 店名は、父親である大吉さんの名前にちなんだものです。ハウスの外観に通行人からの目印となるよう、自身が営むアスパラガス・ブルーベリー・イチゴをデザインしたファームマークを取り付けました。

 

 大貫さんは「まずは1シーズン運営してみて、営業を軌道に乗せるのが目標。将来はさらなる規模拡大も視野に入れていきたいです」と意気込んでいます。