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【広報取材】相模大野朝市会が発足10年
相模大野支店の組合員らで組織する「相模大野朝市会」が12月、発足10年を迎えました。市内でも高層マンションが林立するなど都市化が顕著な同支店管内で営農を続ける組合員にとって、貴重な農地を守りながら地域住民に地元の新鮮野菜の魅力を知ってもらう機会となっています。
渋谷久夫会長によると、同支店管内では3、40年前に地元農家が集まって小田急線相模大野駅近くの商店街で直売を開いていましたが、一度途絶えてしまったといいます。その後、組合員の間で地域の絆づくりを目的に直売を復活させようという気運が高まり、支店管内の農家やJAにも協力を得ながら2014年に同会を発足させました。
同会は現在15人で運営し、露地栽培農家が中心。出荷物を生産していない組合員も在籍し、地域との交流を目的として活動に参加しています。直売時には商品補充や会計作業など役割分担して運営します。
買い物客は自転車や徒歩で来る地元住民がほとんどです。10年の間に「家族3世代で買い物に来るようになった」「朝9時の販売前の待機中にリピーターの客同士が毎週顔を合わせて互いの状況を確認しあう」など、直売は地域コミュニティの一種に発展しています。
8日、同支店倉庫で10周年記念直売を開き、朝9時の販売開始30分前には約50人の買い物客が列を作りました。販売開始に先立ち、渋谷会長が「10年を迎えることができたのは、毎週来てくれる皆さまのおかげです」などと感謝を伝えると、買い物客からは拍手が沸き上がりました。
この日は約30種類、600点の地元農産物を用意し、買い物客がお目当ての農産物を次々と手に取っていました。対面販売した農家は買い物客に「いつもありがとうございます」「寒さが厳しくなるから体に気を付けて」など、感謝と気遣いの声をかけていました。用意した商品は30分ほどで完売。購入者には日頃の感謝の気持ちとして、ダイコンや次回以降に使える割引券をプレゼント。
渋谷会長は「地域住民に喜ばれる農産物の生産を続け、地域に欠かせない存在としてこの組織を次世代へつなげていきたい」と話しました。