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【広報取材】市内産イチゴワインがお目見え
相模原市で市内産イチゴを原料にしたワインがお目見えしました。国の構造改革特別区域計画「さがみはらのめぐみワイン特区」の一環として誕生した6次産業化商品に、市内産農産物のブランド化促進や農業所得の向上などの期待が高まっています。
開発したのは同市中央区の「ケントクワイナリー」。過去に市内産のブドウやブルーベリーのワインを開発してきました。同社はワイン製造の他、醸造用ブドウの栽培も市内で手掛けています。第3弾として初めてイチゴワインの開発にチャレンジし、手探りで進めてきました。
原料は相模原市園芸連絡協議会いちご部会、愛称「さがみはらいちご倶楽部」の部会員3人の圃場で6月上旬に収穫した200㌔のイチゴを使いました。 観光農園として営業終了後のイチゴを有効活用するため、最盛期のイチゴと比べて糖度はどうしても低くなってしまいます。同社では発酵を促進させる際に糖度を増しすぎるとイチゴ本来の風味を失ってしまうため、微妙な調整に苦労したといいます。
製造過程で必要な酸化防止剤を加えると、イチゴ本来の赤色から鮮やかなオレンジ色となりました。開封するとイチゴの華やかな香りが消費者を誘い、酸味を強調されたすっきりとした味わいに仕上がりました。
ラベルは同社社員が作成。相模原の「相模」と漢字が似ている「相撲」を掛けて、かわいらしい力士がイチゴを手に持つイラストをデザインしました。
今年の生産量は120ℓ、ハーフボトル約300本分を用意。同JA農産物直売所「ベジたべーな」や同市アンテナショップ、市内酒屋などで販売する。同直売所での販売価格は1980円(税込)。
ケントクワイナリーを運営する大森産業㈱の森山錬一常務は「初めての開発だったが、まずまずの仕上がりになった。来年もチャレンジして商品改良を重ねていきたい。将来はスパークリングワインの製造にも挑戦したい」と意気込んでいます。
成井正志部会長は「ワインを通じて相模原イチゴの新たな魅力を消費者に提供していきたい」と期待しています。