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【広報取材】農家女性による直売が今年35年目

わかば会の会員の皆さん

 

 

 上溝支店管内で、農家に嫁いだ女性農業者が野菜直売を開く「わかば会」が今年の8月で発足35年目を迎えます。同会は1990年、農産物の有効利用や農家生活の向上を目的に、同支店管内の女性18人で発足。参加者は市内で受け継がれていた養蚕農家の婦人部でも一緒だった会員が多く、気心知れた仲間でした。

 当時は大規模量販店や市場への出荷がメインでしたが、地元農産物の魅力を市民にも提供していくため、当時この地域では珍しかった野菜直売のスタートを決めました。

 同会は現在、野菜作りからの転向などの影響により5人で活動。上溝支店で毎月2回、木曜日に直売を開き、自ら会計と袋詰めをこなします。会員がそれぞれ持ち寄った旬の露地野菜や花、加工品が並び、年50種類ほどにもなります。取れたて野菜を手に取りやすい価格で提供し、「量販店よりも味が良い」「日持ちする」などと評判です。使いきりサイズを販売し、世帯人数が減った現代ではうれしい配慮となっています。

 発足当時から継続的に買いに来る地域住民も多く、毎回10人以上の客が列を作り、会員や来店者同士、互いの近況を話すのも楽しみの一つとなっています。直売会場の隣には幼稚園があり、孫の迎えに来た家族が立ち寄ることも多く、中には3世代にわたって利用しているお客様もいるなど、地域に根付いた直売に成長している証拠とも言えます。

 佐藤博子代表は「当時40歳代で始めた直売が、会員全員が80歳代になった現在まで続くとは思わなかった。ここまで続けられたのは家族やお世話になっている方のおかげです。これからも地域の皆さんの期待に応えていきたいですね」と話しています。